2026年6月22日
月経にまつわる悩みは、人によって感じ方もつらさも異なります。毎月のことだからと我慢している不調も、適切に対処することで負担を軽くできる場合があります。低用量ピルは、そうした悩みに向き合うための選択肢の1つです。この記事では、低用量ピルの種類や特徴についてわかりやすく解説します。
低用量ピルとは?
低用量ピルは、女性ホルモンを少量配合した薬です。避妊だけでなく、月経痛、月経量の多さ、月経前の不調、月経周期を整える目的で処方されることもあります。毎月の不調が起こる原因には、ホルモンバランスの変化や子宮内膜の増殖、子宮を収縮させる物質の増加などが関係しています。
低用量ピルにはいくつかの種類があり、含まれるホルモンの量や成分、飲み方、処方される目的によって分けられます。同じ「低用量ピル」でも特徴は少しずつ異なるため、自分の症状や体質に合ったものを産婦人科で相談しながら選ぶことが大切です。
OCとLEPの違い
低用量ピルには、主にOCとLEPがあります。OCは経口避妊薬で、避妊を主な目的として使われます。一方、LEPは月経困難症や子宮内膜症に伴う痛みなどの治療を目的に使われます。
・OC
避妊を主な目的として使われる低用量ピルです。避妊目的の場合は自由診療で処方されることが多く、月経周期が整いやすくなる、月経痛が軽くなるなどの変化を感じる方もいます。トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュ、マーベロン、ファボワールなどがあります。
・LEP
月経困難症や子宮内膜症に伴う痛みなどの治療を目的に使われる薬です。医師が必要と判断した場合は保険診療の対象になります。ルナベル、フリウェル、ヤーズ、ヤーズフレックス、ジェミーナなどがあります。
低用量ピルと超低用量ピル
低用量ピルは、含まれるエストロゲン量によって分類されます。エストロゲン量がさらに少ないものは、超低用量ピルと呼ばれます。
・低用量ピル
エストロゲン量を抑えたピルです。避妊や月経痛の軽減、月経周期の調整などに使われます。ホルモン量を抑えながら効果を得ることを目的としている点が特徴です。
・超低用量ピル
低用量ピルよりもエストロゲン量が少ないタイプです。吐き気やむくみなどの副作用を抑えやすい一方で、飲み始めに不正出血が起こることがあります。月経困難症の治療で使われることが多い薬です。
一相性と三相性
一相性は、1シート内のホルモン量が一定のタイプで、三相性は、ホルモン量が3段階に変化するタイプです。
・一相性ピル
1シート内のホルモン量が一定のタイプです。飲み方がわかりやすく、月経日の調整をしやすい特徴があります。毎日同じホルモン量を服用するため、管理しやすい点もメリットです。
・三相性ピル
1シート内でホルモン量が3段階に変わるタイプです。自然なホルモン変化に近づけるように作られています。シートの順番どおりに飲む必要があり、飲み間違いには注意が必要です。
世代による違い
低用量ピルは、黄体ホルモンの種類によって世代が分かれます。
・第1世代
ノルエチステロンを含むタイプです。月経痛や月経量の改善を目的に使われることがあります。治療目的のLEPに含まれる薬もあります。
・第2世代
レボノルゲストレルを含むタイプです。月経周期が安定しやすいとされています。トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュなどが代表的です。
・第3世代
デソゲストレルを含むタイプです。男性ホルモン様作用が比較的少ないため、肌荒れやにきびが気になる方に選ばれることがあります。マーベロン、ファボワールなどが代表的です。
・第4世代
ドロスピレノンを含むタイプです。むくみや月経前の不調に配慮して使われることがあります。ヤーズやヤーズフレックスなどが代表的です。
服用日数による違い
低用量ピルには、21錠タイプと28錠タイプがあります。21錠タイプは実薬を21日間服用し、その後7日間休薬します。28錠タイプは偽薬を含むため、毎日飲む習慣を続けやすい設計です。
24錠実薬タイプや連続投与タイプもあります。休薬期間を短くしたり、出血の回数を減らしたりすることで、月経痛や月経前の不調を軽くする目的があります。服用日数が異なる原因は、症状や生活スタイルに合わせやすくするためです。
ピル服用時の副作用と注意点
飲み始めには、吐き気、頭痛、乳房の張り、むくみ、不正出血などが起こることがあります。原因は、体がホルモン変化に慣れるまで時間がかかるためです。多くは数か月で落ち着きますが、つらい場合は薬の種類を変えることで改善することもあります。
特に注意したい副作用は血栓症です。強い足の痛み、突然の息苦しさ、胸の痛み、激しい頭痛、視野の異常などがある場合は、すぐに受診が必要です。喫煙、高血圧、片頭痛、血栓症の既往がある方は、処方前に必ず医師へ伝えます。
産婦人科で自分に合う種類を相談しましょう
低用量ピルは、避妊、月経痛の改善、月経量の減少、PMS対策、肌荒れ対策など、目的によって選び方が変わります。同じ低用量ピルでも、成分や飲み方が違うため、合う薬は人によって異なります。
気になる症状や生活リズム、これまでの病気、喫煙の有無などを医師に伝えることで、自分に合った薬を相談しやすくなります。自己判断で選ぶのではなく、産婦人科で確認しながら選ぶことが大切です。