2026年9月24日
妊娠に関わる出来事は、身体だけでなく仕事や学業、今後の生活にも影響します。予想していなかった状況では、不安や焦りから何をすればよいのか分からなくなることもあります。こうしたときこそ、正しい情報を確認し、必要な対応を早めに考えることが重要です。
避妊をしなかった場合や、避妊に失敗した可能性がある場合には、性交後に妊娠の可能性を下げる「緊急避妊」という方法があります。その際に使用されるのがアフターピルです。ここでは、アフターピルが必要になる原因や服用方法、副作用、服用後の注意点について解説します。
アフターピル・緊急避妊とは
アフターピルとは、避妊をしなかった性交や、避妊が適切に行えなかった性交の後に、妊娠の可能性を下げる目的で使用する緊急避妊薬です。低用量ピルのように毎日服用するものではなく、避妊をしなかった場合や、避妊に失敗した可能性がある性交後に緊急的に使用します。
日本で代表的に使用されている成分の1つがレボノルゲストレルです。性交後72時間以内に1回服用する方法が基本で、服用までの時間が短いほど効果が期待できます。ただし、服用すれば必ず妊娠を防げるわけではありません。
緊急避妊が必要になる原因
緊急避妊が必要になる主な原因には、避妊をしなかった性交、コンドームが破れた、外れた、正しく装着できていなかったといったケースがあります。低用量ピルを飲み忘れた場合や、嘔吐・下痢によって十分に吸収されなかったときも、避妊効果が低下する可能性があります。
また、腟外射精は確実な避妊方法ではありません。排卵日も毎月同じとは限らず、体調や生活環境などによってずれることがあります。「安全な時期だと思った」という理由だけで判断せず、避妊に不安が残る場合は早めに相談することが大切です。
アフターピルで妊娠を防ぐ仕組み
アフターピルは、主に排卵を抑えたり、排卵を遅らせたりすることで、精子と卵子が出会う可能性を低下させます。排卵前に服用することで排卵までの時間を延ばし、妊娠の可能性を下げる働きがあります。
一方で、すでに成立している妊娠を中断させる作用はありません。人工妊娠中絶薬とは目的も働きも異なります。性交後に服用する薬という点だけで同じものと考えず、それぞれの役割を正しく理解しておく必要があります。
アフターピルを服用するタイミング
レボノルゲストレルを使用する場合は、避妊に不安がある性交から72時間以内に服用することが基本です。服用までの時間が短いほど効果が期待できるため、72時間まで待つのではなく、できる限り早い段階で服用することが重要です。
レボノルゲストレルは性交後72時間以内の服用が基本ですが、72時間を超えた場合でも120時間以内であれば効果が期待できるとされています。ただし、国内で承認されている用法は72時間以内のため、産婦人科へ相談してください。
産婦人科で確認する内容と入手方法
産婦人科では、最後の月経が始まった日や月経周期、性交があった日時、避妊方法などを確認します。持病や服用している薬がある場合には、それらも医師へ伝えることが大切です。必要に応じて診察や検査が行われる場合もあります。
現在は医療機関での対面診療や一定の条件を満たしたオンライン診療に加え、販売可能な薬局や店舗販売業の店舗でも、要指導医薬品の緊急避妊薬を購入できます。ただし、すべての薬局で取り扱っているわけではないため、事前に在庫や対応状況を確認すると安心です。
アフターピルの副作用
アフターピルを服用すると、吐き気や頭痛、下腹部痛、倦怠感、不正出血、乳房の張りなどが現れることがあります。また、ホルモンの影響によって、次の月経が予定より早まったり遅れたりする場合もあります。
服用後2時間以内に嘔吐した場合は、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があります。追加服用する必要が出てくることもあるため、自己判断せず、処方を受けた医療機関や薬剤師へ相談してください。強い症状が続く場合にも医療機関を受診することが大切です。
服用後は妊娠の確認も必要
アフターピルを服用した後も、妊娠の可能性が完全になくなるわけではありません。予定していた月経より7日以上遅れている場合や、通常より出血量が少ない場合には、妊娠検査を行うことが推奨されています。
また、アフターピルには性感染症を予防する効果はありません。避妊をしない性交やコンドームの破損があった場合には、必要に応じて性感染症の検査も検討します。さらにアフターピル服用後の性交に対する避妊効果もないため、その後は改めて避妊が必要です。
緊急避妊で迷ったら早めに産婦人科へ
アフターピルは、避妊をしなかったときや避妊に失敗したときに、性交後から妊娠の可能性を下げるために使用する緊急避妊薬です。特にレボノルゲストレルは性交後72時間以内の服用が基本となるため、時間を空けずに対応することが重要です。
コンドームが破れた、低用量ピルを飲み忘れた、腟外射精だったなど、妊娠の可能性を否定できない場合には早めに相談してください。性交から時間が経っている場合や、月経周期が不規則な場合、持病や服用薬がある場合にも、産婦人科で適切な対応を確認することが大切です。